まず、そのセミナー会場に行って驚いたのが受付にいる一人のおじさん。
白いタンクトップを着ていて、腕にはたくさんの厳ついタトゥー。
お腹がすごく出ているだけど、良く見ると服の下にタオルを詰めてわざとお腹を出している様子。
そして、一番驚いたのがおじさんの乗っている車椅子。体には全然あってないし、ボロボロ。いまどきそんな車椅子どこで見つけてきたの?というくらい古いものでした。
受付にいるくらいだからスタッフなんだろうけど、なんなんだこのおじさん!?というのが第一印象でした。
そして、たまたま夕食の席が隣になりました。
私がデンマーク語話せないのを初めから知っていて英語で話しかけてくれるのはいいんだけど、口から飛び出すのはジョークばっかり!!
第一声が「バーが開いたぞ!お酒を飲もう!」でした。
私が「お酒は強くないんです。飲みすぎると自分でコントロールできなくなるので…」というと、「何を言っているんだ。そのために飲むんじゃないか」といわれました。
それからも、選挙の話になると「俺が立候補する。あっ、でも国会には階段あるからだめだ。残念。」と言ってみたり、日本語の乾杯を教えると、とてつもない大きい声で「かんぱーい!!」といったり。
とにかく強烈なキャラでした。
話のなかで、「学校で車椅子ラグビーやってるんです。」と話すと、「ホントに!?俺は毎週地元で練習してるんだよ。」といわれびっくり。他の車椅子ラグビーをやっている仲間を紹介してくれました。
しばらく話しておじさんの名前がJesということ、車椅子関係の仕事をしていることは分かったけど、何でそんな格好をしているのかは謎なまま次の日の朝に。
次の日Jesは前の日のやくざのような格好とは打って変わり、最新型の車椅子に乗り、ビシッとシャツを来て登場。初めは誰かわかりませんでした。
よくよく話すとJesはデンマークの車椅子会社に勤めているそう。この日は自分の会社の製品である車椅子をたくさん見せてくれました。
「昨日はセミナーの始まりだったのでそれを盛り上げるためにあんな格好をしてたんだ。今日は仕事モードなのね。」と気付きました。
そして、だぼだぼの体に最悪な車椅子。この意味は「こんな車椅子に乗ってはだめだ。」というメッセージなのかな?と思いました。なんたってこのセミナーのテーマは「正しい車椅子の座り方」ですから。
体を張って(?)セミナーを盛り上げてくれたこと、またそのユーモアにただただすごい!と思いました。
それからもJesは色々な場面で司会をしてくれて、セミナーを引っ張ってくれました。
豪快でたまに汚い言葉も使ってしまうJesですが、ホントはジェントルマン。
さっとグラスを持ってきてくれたり、言葉ができない私のことをいつも気にして話しかけてくれました。
「君はアンラッキーだったね、デンマークに生まれてこなかったから。僕はラッキーだったからデンマークに生まれた。だからみんなが何を言ってるか分かるんだよ。」なんて言って私を笑わせてくれました。
そして、車椅子のことで悩みをもっている仲間の相談に時間をかけて乗っている姿は、仕事人でした。
このセミナーのことを思い出すときに一番先に頭に浮かぶのはJesでしょう。
きっと他のデンマーク人もJesのキャラクターに引かれて来ている人がいるはず。
彼から、いつでもユーモアを持つことの大切さを教えてもらいました。
そして、たくさんの元気ももらいました。
Jesの車椅子ラグビーの練習も見に行きたいと思っています。
写真はセミナーで泊まったお部屋と、セミナーで見せてもらった車椅子。ハンディキャップスポーツのためのものです。
(このセミナーではあまり写真を撮ってきませんでした。残念。。)
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ゆたかとエグモント