障がい者支援ネットワーク
留学希望者の受付や、留学前の支援をしています。
2007/02
06
助成金
ここエグモントには今、一人のハンディキャップのある日本人の女の子が滞在している。
彼女は6月までの滞在予定だが、現在、夏以降のエグモント滞在の為に助成金の申請書を一生懸命作成している。
元々支援ネットワークが以前取得していた助成金を利用してここへ来た彼女は、自分自身では過去に助成金の申請はしたことがなく、支援ネットワークのメンバーと協力しながら申請書を作成している。
彼女が来るに至っては、支援ネットワークの「より多くの当事者にエグモントを経験してもらいたいという試み」と彼女の「海外で勉強して見たいという希望」が合致しているのをきっかけに、「日本人スタッフの確保が可能/滞在中の学校からの十分なバックアップ等」とトントン拍子に話が進み、たまたまそろった好条件をバックに彼女はここへ来る事ができた。
極端な事を言ってしまえば、支援ネットと学校側で彼女のハンデキャップにまつわる問題を退け、彼女の留学をお膳立てしてしまった形になった。
その彼女が、今度は支援を受けながらではあるが、自力で滞在の延長に向けて動き出した。
しかし、この申請書の作成過程で彼女は、
「なんでだろう?何で私はもう半年ここにいたいんだろう?」
こう自分自身に何度も投げかけていた。
そして、その問いは思いもよらず大きくなっていった。
「そもそも私はここで何をどう学びたいんだろう?」
エグモントが課した彼女への課題が始まった。
この問いに対して「とりあえずの答え」さえ用意できないことには申請書が仕上がる事はなく、彼女の延長滞在は実現しない。
とはいえ、正直なところ、助成金が貰えるかどうかというところに僕はあまり興味がない。。。というと語弊があるが、僕はこの助成金の申請書の作成過程にこそより多くの意味があると考えている。
彼女はこの作成過程を通して、自分自身という壁にぶつかり、自分自身を振り返り、友人や支援者という鏡を通して、新たな「気づき」を得はじめている。
これをどこまで突き詰めていけるのか?
半年の為の現金が手にできるかどうかという事より、そちらの方が長いスパンで考えた時にずっと彼女の肥やしになるであろうし、第3者としても興味深い。
エグモントが彼女に課した課題は始まったばかり。
今後彼女が、与えられた時間の中で様々な活動や問題とどう向き合い、どう過ごし、何を感じ、どのように成長していくのか見守って行きたい。
エグモントホイスコーレン ヘルパーティーチャー
小原 広基
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